白青ビートダウン

提供：MTG Wiki

2024年1月6日 (土) 11:48時点における最新版

白青ビートダウン(WU Beatdown)は、白青で組まれるビートダウンデッキ。

[編集] 概要

基本は白ウィニーに青のサポートを加えた、クロック・パーミッションのスタイルを取る場合が多い。また、白青の多色のクリーチャーも優秀なものが増えているため、それらを採用する為に白ウィニーに青を追加する場合もある。

白の優秀なウィニークリーチャーに各種パーマネントコントロール、青のカウンター・ドローにより安定性は高い。

反面、若干単体除去に劣る面があり、特に緑にはサイズで圧倒されることもある。

[編集] イニストラード：真夜中の狩り〜サンダー・ジャンクションの無法者期

前環境から存在するアゾリウス・ソルジャーのほか、イクサラン：失われし洞窟後はエスパー・ミッドレンジから派生したアゾリウス・トークン(Azorius Token)やアゾリウス・ミッドレンジ(Azorius Midrange)といったデッキが登場している。

白青黒型と異なり策謀の予見者、ラフィーン/Raffine, Scheming Seerが担っていた打撃力とドローの質の向上を地底のスクーナー船/Subterranean Schoonerに任せ、遠眼鏡のセイレーン/Spyglass Sirenを採用し地図トークンと共に展開とテンポをスムーズに行うことができるのはディミーア・ミッドレンジと同様。白青型の利点は婚礼の発表/Wedding Announcement、忠義の徳目/Virtue of Loyalty、不穏な投錨地/Restless Anchorageといったカードを採用できる事だろう。内なる空の管理人/Warden of the Inner Skyは各種強化との相性も良好。黒が抜けて除去が薄くなりがちな点は失せろ/Get Lostやティシャーナの潮縛り/Tishana's Tidebinderで補っている。セゴビアへの侵攻/Invasion of Segoviaを採用して横並びに振り切った型も存在する。

[編集] サンプルリスト

• 備考
  • MOショーケース予選2023/12/8 2位（参考）
  • 使用者：MJ_23
• フォーマット
  • スタンダード（イニストラード：真夜中の狩り～イクサラン：失われし洞窟）

• トークンによる横並びを重視したタイプ。

• 備考
  • MOスタンダードチャレンジ2023/12/30 14位（参考）
  • 使用者：FanksEoT
• フォーマット
  • スタンダード（イニストラード：真夜中の狩り～イクサラン：失われし洞窟）

• 瞬速クリーチャーを多く採用してビート・コントロールを重視したタイプ。

[編集] イニストラード：真夜中の狩り〜機械兵団の進軍：決戦の後に期

兄弟戦争で兵士の部族カードが供給された事により、アゾリウス兵士(Azorius Soldier)が環境に登場した。

詳細は兵士 (デッキ)を参照。

[編集] ゼンディカーの夜明け〜ニューカペナの街角期

世界選手権21に、茂里憲之がオリジナルのテンポデッキを持ち込んだ。

消えゆく希望/Fading Hopeや一枚岩の防衛/Concerted Defenseなどの軽い呪文と、精鋭呪文縛り/Elite Spellbinderや幽体の敵対者/Spectral Adversaryの能力で対戦相手の行動を阻害しつつ、光輝王の野心家/Luminarch Aspirantや剛胆な敵対者/Intrepid Adversaryでビートダウンを行う。

[編集] サンプルリスト

• 備考
  • 世界選手権21 第11位（参考/参考）
  • 使用者：茂里憲之
• フォーマット
  • スタンダード（ゼンディカーの夜明け＋カルドハイム＋ストリクスヘイヴン：魔法学院＋フォーゴトン・レルム探訪＋イニストラード：真夜中の狩り）

[編集] ラヴニカのギルド～基本セット2021期

エルドレインの王権で複数のアーティファクト・クリーチャー、白と青の有色アーティファクトや関連カードが追加されたことで、これらを軸に据えたアゾリウス・アーティファクト(Azorius Artifacts)が登場した。

詳細はアゾリウス・アーティファクトを参照。

[編集] カラデシュ・ブロック＋アモンケット・ブロック＋イクサラン・ブロック期

イクサランの相克で追加された執着的探訪/Curious Obsessionなどの強力な軽量オーラを軸にした白青オーラ(WU Aura)が登場した。

典雅な襲撃者/Adorned Pouncerなどの優秀なウィニー・クリーチャーを知識のカルトーシュ/Cartouche of Knowledgeなどで強化する。オーラ戦術特有のアドバンテージの損失のリスクの高さは上級建設官、スラム/Sram, Senior Edificerなどのアドバンテージ源で緩和したり、防護の光/Sheltering Lightなどの軽量なインスタントで除去を弾くことで対処する。

[編集] サンプルリスト

• 備考
  • StarCityGames.com Standard Classic Dallas ３位（参考）
  • 使用者：Jim Davis
• フォーマット
  • スタンダード（カラデシュ・ブロック＋アモンケット・ブロック＋イクサラン・ブロック）

[編集] 戦乱のゼンディカー・ブロック＋イニストラードを覆う影ブロック＋カラデシュ・ブロック＋アモンケット・ブロック期

白青フラッシュ(WU Flash)が引き続き環境に存在している。

アモンケットからは栄光半ばの修練者/Glory-Bound Initiateや排斥/Cast Outなどを獲得した。

また霊気池の驚異/Aetherworks Marvelの禁止以降、オケチラの碑/Oketra's Monumentを採用した白青モニュメント(WU Monument)が環境に姿を見せるようになった。

オケチラの碑によってクリーチャー・呪文のコストを減少させつつトークンを生成し、横に並べていく。小型クリーチャーに特化した構成と相性の良い黄昏+払暁/Dusk+Dawnの採用も特徴。

詳細はオケチラの碑を参照。

[編集] サンプルリスト

• 備考
  • グランプリマニラ17 優勝 （参考）
  • 使用者：玉田遼一
• フォーマット
  • スタンダード（戦乱のゼンディカー・ブロック＋イニストラードを覆う影ブロック＋カラデシュ・ブロック＋アモンケット）

[編集] 戦乱のゼンディカー・ブロック＋イニストラードを覆う影ブロック＋カラデシュ・ブロック期

前環境のスピリットの流れを汲む、白青のビート・コントロールデッキが登場。瞬速持ちを中心とすることから白青フラッシュ(WU Flash)と呼ばれる。

反射魔道士/Reflector Mage、呪文捕らえ/Spell Queller、大天使アヴァシン/Archangel Avacynで対戦相手の行動を妨害しつつクロックを展開し、密輸人の回転翼機/Smuggler's Copterやゼンディカーの同盟者、ギデオン/Gideon, Ally of Zendikarも駆使してビートダウンを行う。

プロツアー「カラデシュ」において4人がスタンダード部門9勝1敗、うち1人がTop8進出という好成績を残したことで注目を浴びる。翌週のグランプリクアラルンプール16ではトップメタに急浮上し、Top8に6人を送り込んだ。

その後、霊気紛争参入と同時に反射魔道士と密輸人の回転翼機が禁止カードに指定され、大きく弱体化した。

[編集] 白青

• 備考
  • グランプリワルシャワ16 優勝 （参考）
  • 使用者：Gabrielius Kaklauskus
• フォーマット
  • スタンダード（戦乱のゼンディカー・ブロック＋イニストラードを覆う影ブロック＋カラデシュ）

• 白青2色のタイプ。

[編集] タッチ黒

• 備考
  • グランプリクアラルンプール16 ベスト4 （参考/参考）
  • 使用者：Anthony Lee
• フォーマット
  • スタンダード（戦乱のゼンディカー・ブロック＋イニストラードを覆う影ブロック＋カラデシュ）

• タッチ黒のタイプ。

[編集] テーロス・ブロック期

青白英雄的(UW Heroic)と呼ばれる英雄的を中心としたウィニーデッキが、テーロス・ブロック構築とスタンダード（主にタルキール覇王譚参入後）にそれぞれ存在している。

恩寵の重装歩兵/Favored Hopliteやイロアスの英雄/Hero of Iroasなどの英雄的能力を持つ軽量クリーチャーを展開し、白・青の試練や液態化/Aqueous Formなどのオーラ、神々の思し召し/Gods Willingなどの対象を取る呪文でそれらをサポートする。

詳細は青白英雄的を参照。

[編集] ミラディンの傷跡ブロック＋イニストラード・ブロック期

イニストラードでスピリットが白青の部族に位置付けられたことにより、聖トラフトの霊/Geist of Saint Traftやムーアランドの憑依地/Moorland Hauntといった強力なカードが登場。これらの影響もあって、単色デッキに近い構成ながら色を増やした、2種類のビートダウンが現れた。

1つは白の人間を主体とした白青人間。カウンターも採用されるが、基本構成は清浄の名誉/Honor of the Pureを用いた白ウィニーである。

• 教区の勇者/Champion of the Parish不採用型の白青人間は厳密には部族デッキとは言えないため、特にこのタイプを指して白青ビートダウンと呼ぶこともある。→*1

もう1つはよりクロック・パーミッション戦略に特化した青メインのタイプで、さらにイリュージョン主体のイリュージョンデッキと、装備品を用いたDelver-Bladeに大別される。秘密を掘り下げる者/Delver of Secretsを初めとして、青ながら優秀なクリーチャーも多い。

詳細は各項目を参照。

[編集] サンプルリスト

• 備考
  • 世界選手権11 ベスト8、初日スタンダード部門全勝 （参考）
  • 使用者：Craig Wescoe
• フォーマット
  • スタンダード（基本セット2012＋ミラディンの傷跡ブロック＋イニストラード）

[編集] ゼンディカー・ブロック期

強力なプレインズウォーカーの精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptorやギデオン・ジュラ/Gideon Juraを主力とした青白コントロールが活躍する中、白のビートダウンにシフトしたデッキも登場した。

動きはいわゆるクロック・パーミッションであり、ステップのオオヤマネコ/Steppe Lynxなどの優秀クリーチャーによるビートダウンを剥奪/Depriveなどのカウンターやプレインズウォーカーの精神を刻む者、ジェイス、石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mysticとそこからサーチされる装備品でサポートする。

ゼンディカー＝エルドラージ覚醒・ブロック構築のほか、ミラディンの傷跡ブロック後のスタンダードでも活躍している。特にミラディン包囲戦で饗宴と飢餓の剣/Sword of Feast and Famineなどの優秀な装備品やそれと相性がよいミラディンの十字軍/Mirran Crusaderなどが加わったことが大きい。

• 戦隊の鷹/Squadron Hawkを使用したクロック・パーミッション型の青白コントロールをCaw-Goと呼ぶ。それがミラディンの包囲戦以降、石鍛冶の神秘家＋装備品ギミックを取り込んでCaw-Bladeへと進化し、メタゲームの中心として猛威を振るった。

[編集] スタンダード版

• 備考
  • プロツアーパリ11 ベスト8 （参考）
  • 使用者：石村信太朗
• フォーマット
  • スタンダード（基本セット2011＋ゼンディカー・ブロック＋ミラディンの傷跡＋ミラディン包囲戦）

• ミラディン包囲戦参入後のスタンダードのデッキ。

[編集] ブロック構築版

• 備考
  • プロツアーサンファン10 ベスト8 （ブロック構築7-2-1）（参考）
  • 使用者:Jeremy Neeman
• フォーマット
  • ゼンディカー＝エルドラージ覚醒・ブロック構築（ゼンディカー＋ワールドウェイク＋エルドラージ覚醒）

• ゼンディカー＝エルドラージ覚醒・ブロック構築のデッキ。
• メインデッキの対抗色フェッチランドを利用してサイドボードから赤をタッチし狡猾な火花魔道士/Cunning Sparkmage＋バジリスクの首輪/Basilisk Collarのコンボを搭載する。

[編集] ローウィン＝シャドウムーア・ブロック期

マーフォークを主力とした白青クロック・パーミッション、マーフォークが活躍した。

青をベースに、川の案内者、シグ/Sygg, River Guideなどのために白が足されることが多い。

[編集] ラヴニカ・ブロック期

ディセンションでアゾリウス・ギルドが登場したことにより白青のクロック・パーミッション、タオルが生まれた。

詳細はタオルを参照のこと。

[編集] 神河ブロック構築

神河ブロック構築では、同環境の白ウィニーに青をタッチしたDeck-Xが登場。

デッキを伝説のクリーチャーで固め、名誉に磨り減った笏/Honor-Worn Shakuからマナ加速する仕様が特徴的である。詳細はDeck-Xを参照。

[編集] オデッセイ・ブロック構築

物静かな思索/Quiet Speculationと金切るときの声/Battle Screechのコンボを軸としたパニッシャー・ホワイトが登場。

詳細はパニッシャー・ホワイトを参照。

[編集] インベイジョン・ブロック構築

インベイジョン・ブロック構築では、環境のメタゲームの中心デッキであるVoidやステロイドをメタったソリューションが登場した。

プロテクションクリーチャーを多数採用することにより赤系デッキに圧倒的に有利になる。

[編集] テンペスト・ブロック期

同環境の白シャドーウィニーに青を足したデッキが存在。

特に、貿易風ライダー/Tradewind Riderによるボードコントロールを搭載した亜種はライダーゲドンと呼ばれる。

[編集] 黎明期

12Knightsに青を足したデッキが存在。

詳細はスライトを参照。

[編集] ヒストリック

Jumpstartでコーの精霊の踊り手/Kor Spiritdancerが再録されたことにより、オーラを中心とする白青デッキがヒストリック環境に登場した。

コーの精霊の踊り手に秘儀での飛行/Arcane Flight、執着的探訪/Curious Obsession、きらきらするすべて/All That Glittersなどの軽いオーラを次々とつけ、ドローを進めながらサイズを引き上げる。対戦相手の除去は無私の救助犬/Selfless Saviorやケイラメトラの恩恵/Karametra's Blessingで弾く。

[編集] サンプルリスト

• 備考
  • 2020ミシックインビテーショナル 第55位（参考/参考）
  • 使用者：林眞右
• フォーマット
  • ヒストリック（～アモンケットリマスター）

• 上流階級のゴブリン、マクサス/Muxus, Goblin Grandeeの対策として、静寂をもたらすもの/Hushbringerがメインデッキから採用されている。

[編集] パイオニア

パイオニア環境にも、戦乱のゼンディカー・ブロック＋イニストラードを覆う影ブロック＋カラデシュ・ブロック期をベースとしたアゾリウス・フラッシュ/Azorius Flashまたはアゾリウス・テンポ/Azorius Tempoが存在する。

スタンダード期に加え時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Ravelerや厚かましい借り手/Brazen Borrowerといったデッキに噛み合ったカードを獲得している。

[編集] サンプルリスト

• 備考
  • Pioneer PTQ #12021797 on 11/15/2019 ベスト8（参考）
  • 使用者：CReactor
• フォーマット
  • パイオニア（〜エルドレインの王権）

[編集] エクステンデッド（ローウィン期）

ミラディンの傷跡ブロックで優秀な装備品を獲得したことで石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mysticを主力にしたクロック・パーミッションが登場、青白石鍛冶の名で呼ばれた。

亜種としてフェアリーの部族ギミックを取り入れた青白フェアリーが存在する。

[編集] エクステンデッド（テンペスト期）

同環境の白ウィニーに柔軟性の向上のため青を足したものが存在した。

ローテーション直前には、メタゲームを読んだテンポラリーソリューションも登場した。

[編集] 参考

• 白青
• 白ウィニー
• クロック・パーミッション
• デッキ集