ヤソコン
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2013年6月22日 (土) 02:12時点における版
ヤソコンは、東京圏の強豪・八十岡翔太のデザインによるコントロールデッキ。いわゆる「デッキブランド」である。八十岡が作成したコントロールデッキは、どれもヤソコンと呼ばれる宿命にあるらしい。基本的にはLoM開催期に作られたものを指す。
目次 |
ミラディンの傷跡ブロック構築
ミラディンの傷跡ブロック構築におけるヤソコンは、多色化は難しいとされてきた同環境の常識を覆す、青黒赤タッチ緑4色のテゼレットコントロール。
ボーラスの工作員、テゼレット/Tezzeret, Agent of Bolasを中心に多くのアーティファクトが使用されているが、中でも重要なのはマイコシンスの水源/Mycosynth Wellspring。太陽の宝球/Sphere of the Sunsなどとともに4色のマナ基盤を大きく支え、自分の漸増爆弾/Ratchet Bombに巻き込んだり、内にいる獣/Beast Withinやオキシダの屑鉄溶かし/Oxidda Scrapmelterの対象にしたりすることでカード・アドバンテージを得ることができる。
もちろん上記のカードは単純に除去としても優秀で、その他にも多色の利を活かして様々な除去呪文を採用している。粗石の魔道士/Trinket Mageからグレムリン地雷/Gremlin Mineや呪詛の寄生虫/Hex Parasiteをシルバーバレットできることもあり、非常にボードコントロールに長けたデッキだといえる。
サンプルレシピ
- 備考
- プロツアー名古屋11 ベスト8(ミラディンの傷跡ブロック構築部門 6-3-1) (参考)
- 使用者:藤田剛史
- フォーマット
ゼンディカー・ブロック+ミラディンの傷跡ブロック期
ボーラスの工作員、テゼレット/Tezzeret, Agent of Bolasと各種アーティファクトを採用した青黒コントロールであるが、このデッキではアーティファクトは最低限の枚数に抑え、手札破壊、除去、カウンターなどにも多くのスロットを割いている。
各種CIP能力、特にトップメタのCaw-Bladeの対策として、メインデッキから4枚積まれた倦怠の宝珠/Torpor Orbが一際目を引く。
サンプルレシピ
- 備考
- グランプリシンガポール11 第5位 (参考)
- 使用者:八十岡翔太
- フォーマット
ヤソテゼ [2] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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コールドスナップ後
コールドスナップ参入後に組まれた青黒のコントロールデッキ。占術の岩床/Scrying Sheetsを使用した、いわゆる氷雪コントロールの一種である。
キーとなるアドバンテージエンジンは占術の岩床/Scrying Sheets、師範の占い独楽/Sensei's Divining Top、闇の腹心/Dark Confidantの3枚。師範の占い独楽によるライブラリー操作で占術の岩床を活用しつつ、闇の腹心のライフロスを減らす。
デッキのその他の部分は純粋な青黒コントロールから変化はなく、カウンターや手札破壊などで構成される。
フィニッシャーには定番の曇り鏡のメロク/Meloku the Clouded Mirrorのほか、占術の岩床と相性のよいファイレクシアの鉄足/Phyrexian Ironfootも使用される。
サンプルレシピ
Snow [3] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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ラヴニカ・ブロック構築
ラヴニカ・ブロック構築におけるヤソコンは、青白黒3色のコントロールデッキ。チーム戦かつブロック構築という非常に狭い領域でのフォーマットに用意された。
カウンターと除去でコントロールしつつ、宮廷の軽騎兵/Court Hussarでクロックを与える。アウグスティン四世大判事/Grand Arbiter Augustin IVでテンポを稼ぎ、最後は債務者の弔鐘/Debtors' Knellで絶望の天使/Angel of Despairを使いまわして勝利する。
序盤からカウンターやクロックを与えられるにもかかわらず、終盤息切れせずにすむように構成されており、そのバランス感覚は素晴らしい。
プロツアーチャールストン06ではデッキの使用者全員がマネーフィニッシュ、製作者の八十岡翔太自身は優勝という快挙を成し遂げた。
サンプルレシピ
- 備考
- プロツアーチャールストン06 優勝 (参考)
- 使用者:八十岡翔太 チーム:Kajiharu80
- フォーマット
WUB [4] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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神河ブロック期
神河ブロック期におけるヤソコンは、神河ブロック構築でメタの中心にあるけちコンを標的とした青単パーミッション、いわゆる呪師コントロールである。
ドローエンジンとして呪師の弟子/Jushi Apprenticeや巻物の君、あざみ/Azami, Lady of Scrollsなどのクリーチャーを使用するのが大きな特徴。
この環境に優秀なカウンターは少ないものの、パーミッションなのでボードコントロール系のけちコンには圧倒的に有利。メインから入っている不忠の糸/Threads of Disloyaltyなどにより、白ウィニーとの相性も悪くない。
グランプリ新潟05ではベスト8に2人が残るという好成績を収めた(→#神河ブロック構築版)。また、スタンダードで行われたLoMでは青黒バージョンが登場し、見事にワンツーフィニッシュを飾った(→#スタンダード版)。
スタンダード版
- 備考
- Lord of Magic Championships 2005 優勝 (参考)
- 使用者:有留知広
- デザイン:八十岡翔太
- フォーマット
Jushi [5] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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神河ブロック構築版
Jushi [6] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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ミラディン・ブロック+神河ブロック期
ミラディン・ブロック+神河ブロック期のスタンダードにおけるヤソコンは、青緑メインのコントロールデッキ。フィフス・ドーン登場後のもので、粗野な覚醒/Rude Awakeningをエンドカードとしたターボランドタイプをこう呼ぶ。
けちな贈り物/Gifts Ungivenによるシルバーバレット戦略を主体とした、いわゆるけちコントロールの一種で、永遠の証人/Eternal Witnessと全ての太陽の夜明け/All Suns' Dawnで墓地のカードを拾う。
主に4色で構成され、粗野な覚醒/Rude Awakeningや頭蓋の摘出/Cranial Extraction、神の怒り/Wrath of Godなどが組み込まれている事が多い。
サンプルレシピ
Gifts [7] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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オンスロート・ブロック+ミラディン・ブロック期
オンスロート・ブロック+ミラディン・ブロック期のスタンダードにおけるヤソコンは、青白コントロールの一種。ミラディン登場直後のもので、加工/Fabricateによるシルバーバレット戦略を利用したタイプをこう呼ぶ。
サーチする候補は、映し身人形/Duplicantやトリスケリオン/Triskelion、骸骨の破片/Skeleton Shard、波停機/Stabilizerなど。これらを使う必要がない場合でも、真面目な身代わり/Solemn Simulacrumや忘却石/Oblivion Stoneを持ってくることができる。
骸骨の破片/Skeleton Shardに若干頼る形になるため、ひっかき爪/Scrabbling Clawsが永遠のドラゴン/Eternal Dragonやゴブリン召集対策として広まってからは衰退してしまった。
- このデッキは、東京近郊の複数の大会が年に1回共催している「Lord of Magic Championships」2003年の大会でデビューを飾った。ミラディン発売直後に開催された非認定大会で、デッキの完成度と新エキスパンションのカードを生かした構成で注目を浴びた。
サンプルレシピ
メインデッキ (60) | |
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クリーチャー (7) | |
3 | 賛美されし天使/Exalted Angel |
3 | 真面目な身代わり/Solemn Simulacrum |
1 | 映し身人形/Duplicant |
呪文 (28) | |
4 | 神の怒り/Wrath of God |
2 | 正義の命令/Decree of Justice |
4 | 知識の渇望/Thirst for Knowledge |
2 | 加工/Fabricate |
3 | 巻き直し/Rewind |
3 | マナ漏出/Mana Leak |
2 | 蒸気の連鎖/Chain of Vapor |
1 | 骸骨の破片/Skeleton Shard |
1 | 波停機/Stabilizer |
1 | 精神隷属器/Mindslaver |
3 | 忘却石/Oblivion Stone |
2 | 赤の防御円/Circle of Protection: Red |
土地 (25) | |
8 | 平地/Plains |
7 | 島/Island |
1 | 沼/Swamp |
4 | 沿岸の塔/Coastal Tower |
1 | 教議会の座席/Seat of the Synod |
1 | 古えの居住地/Ancient Den |
1 | 大闘技場/Grand Coliseum |
2 | 隠れ石/Stalking Stones |
サイドボード | |
4 | 因果応報/Karma |
2 | もみ消し/Stifle |
1 | 波停機/Stabilizer |
2 | 聖なる場/Sacred Ground |
2 | 赤の防御円/Circle of Protection: Red |
1 | 正義の命令/Decree of Justice |
1 | 巻き直し/Rewind |
2 | 催眠の宝珠/Mesmeric Orb |
インベイジョン・ブロック+オデッセイ・ブロック期
カウンターモンガーを参照。
エクステンデッド(時のらせん期)
長らく「ヤソコン」から離れていた氏の、久々のオリジナルデッキ。緑青黒タッチ白のビート・コントロールであり、Next Level BlueにかけてNext Level Doranと名付けられている。
基本は思考囲い/Thoughtseize、タルモゴイフ/Tarmogoyf、謎めいた命令/Cryptic Commandといった緑青黒のパワーカードからなるグッドスタッフ。そこに包囲の搭、ドラン/Doran, the Siege Towerをタッチし、クロックの底上げが図られている。貴族の教主/Noble Hierarchと、フェッチランドからサーチできるつぶやき林/Murmuring Boskにより、無理なく白マナを出せるようになっているのがポイント。
序盤はまるでドランデッキのような動きをしながら、次のターンにいきなり精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor降臨という芸当も可能。一見して何のデッキなのかわからない不思議さで、プロツアーアムステルダム10の会場を沸かせた。
サンプルレシピ
- 備考
- プロツアーアムステルダム10 エクステンデッド部門9-1 (参考)
- 使用者:八十岡翔太
- フォーマット
Next Level Doran [8] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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モダン(基本セット2013後)
基本セット2013参入後のヤソコンは、霊気の薬瓶/AEther Vialを使った青タッチ赤緑グッドスタッフ系ビート・コントロールデッキ。キーカードの謎めいた命令/Cryptic Commandと永遠の証人/Eternal WitnessからEternal Commandと呼ばれることもある。
コンセプトは永遠の証人と瞬唱の魔道士/Snapcaster Mageを使い、謎めいた命令を回収・フラッシュバックして使い倒すデッキ。これらによるテンポ・アドバンテージ、マナ・アドバンテージの損失を補うべく霊気の薬瓶が投入されている。
デッキにはその他にも、タルモゴイフ/Tarmogoyfのサイズを上げる為の血清の幻視/Serum Visionsや、ドロー兼ディスカード、かつ手札で腐っている霊気の薬瓶を有効利用できる知識の渇望/Thirst for Knowledgeを採用するなど、シナジーを考慮した無駄のない構成となっている。サイドボード後の高原の狩りの達人/Huntmaster of the Fellsとエレンドラ谷の大魔導師/Glen Elendra Archmageも薬瓶との相性は抜群で、前者は呪文を唱えなかったターンのエンド前に登場させていきなり変身させたり、後者は打ち消されない2回分の否認/Negateとなる。
八十岡翔太氏はこのデッキを使用し、プレイヤー選手権12で予選を11勝1敗という圧倒的な戦績でトップ通過、総合準優勝という好成績を残した。元々レガシーでの数々の実績を持ちながら、当時のモダン環境ではあまり見られなかった霊気の薬瓶を大々的にフィーチャーしたデッキであり、このカードがモダンでも十分通用することを証明した。
サンプルレシピ
URG Junk [9] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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モダン(イニストラード後)
イニストラード参入後のモダン環境で組まれた、青黒赤緑の4色のけちコントロール。
手札破壊・クリーチャー除去によるコントロール要素と、けちな贈り物/Gifts Ungivenによるシルバーバレット戦術を基調とする。
対ビートダウンには燃え柳の木立ち/Grove of the Burnwillows+罰する火/Punishing Fireのコンボが、対コントロールにはカラスの罪/Raven's Crime+壌土からの生命/Life from the Loamのカラスローム同様のコンボがそれぞれ効果的。これらのコンボパーツをけちな贈り物でサーチすることができる。
初登場した世界選手権11では中村修平氏にシェアされ、モダン部門6戦全勝の好成績を残した。
- 2011年1月1日より罰する火はモダンの禁止カードに指定されている。
サンプルレシピ
ヤソコン (モダン) [10] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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- デッキデザインの詳細についてはこちらも参照のこと。