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ゴブリン(Goblins)は、ゴブリンを主体としたタイプ的ウィニーデッキの総称。特にオンスロート参入直後に登場したものを指し、それ以前のものは「ゴブリン・スライ」などと呼んで区別する場合も多い。概ね赤単色か、赤単に2色目をタッチする形で組まれる。
概要
かつてはマーフォークなどと同じくファンデッキ扱いのものが多かったが、オンスロート・ブロックで優秀なゴブリンが多く登場したことで躍進。エクステンデッドやエターナルでも通用する本格的なアーキタイプとなった。
並のコンボデッキよりも複雑な流れで展開を進めるものも多く、プレイングは非常に難しい場合もある。
スタンダード
下記の時期のスタンダードにおいても、活躍を見せる。
ブロック構築
下記の時期のブロック構築においても、活躍を見せる。
ヒストリック
Jumpstartから多数の優秀なゴブリンを獲得したことにより、ゴブリンのタイプ的デッキがヒストリックのメタの中心に躍り出た。
キーカードは上流階級のゴブリン、マクサス/Muxus, Goblin Grandee。スカークの探鉱者/Skirk Prospectorやずる賢いゴブリン/Wily Goblinによるマナ加速から素早くマクサスを唱え、そのETB能力でゴブリンを一気に展開する。特に速攻を付与するゴブリンの酋長/Goblin Chieftainかゴブリンの戦長/Goblin Warchiefと群衆の親分、クレンコ/Krenko, Mob Bossがめくれると、クレンコのタップ能力でトークンを大量に生成してそれらを攻撃に向かわせ、そのターン中に致死量のダメージを与えることも可能となる。
その高い爆発力からトップメタとなり、2020ミシックインビテーショナルでは、赤単色のタイプとタッチ黒のタイプを合わせて33.8%もの使用率を記録した[1]。
サンプルリスト
赤単
赤単タッチ黒
パイオニア
パイオニアにも制定当初から存在している。団結のドミナリアでランドヴェルトの大群率い/Rundvelt Hordemasterを獲得したことで大幅に強化された。
その後も騒音の悪獣/Cacophony Scampや魂の洞窟/Cavern of Soulsといった新戦力が登場している。
サンプルリスト
赤単
- 備考
- Pioneer League on 04/12/2024 5-0(参考)
- 使用者:lychee
- フォーマット
Mono-Red Goblins(Pioneer) [3]
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赤単タッチ緑
- 備考
- Pioneer League on 03/15/2024 5-0(参考)
- 使用者:AmosMoses
- フォーマット
Gruul Goblins(Pioneer) [4]
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赤単タッチ黒
- 備考
- Pioneer League on 08/28/2024 5-0(参考)
- 使用者:Basic_Mountain
- フォーマット
Rakdos Goblins(Pioneer) [5]
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赤単タッチ白
- 備考
- Pioneer League on 11/22/2024 5-0(参考)
- 使用者:CuteChandra19
- フォーマット
Boros Goblins(Pioneer) [6]
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エクステンデッド
オンスロート参入直後は、ラッキースライなどのスライ型が主流であり、使われるゴブリンもモグの狂信者/Mogg Fanaticなど軽いものが主体だった。
その後、スカージの参入後に、ゴブリン徴募兵/Goblin Recruiterとゴブリンの首謀者/Goblin Ringleaderのコンボを活用する超高速ビートダウンデッキ・ゴブヴァンテージが登場し、世界選手権03やプロツアーニューオーリンズ03などで活躍を見せた。
ゴブリンの従僕/Goblin Lackeyに続き、キーカードのゴブリン徴募兵も禁止カードに指定され、それ以後はクリーチャー偏重型のタイプや生ける屍/Living Deathを使用したDeath Goblin Wishなどが活躍した。
2005年ラヴニカ:ギルドの都参入に伴うローテーションでも主力となるオンスロート・ブロックには影響が無く、引き続き活躍するかに見えたが、エンジンとなる霊気の薬瓶/Aether Vialが禁止されてしまい、一時期勢力は急速に衰退を余儀なくされる。
しかし、時のらせんで新たに巣穴からの総出/Empty the Warrensを獲得し、マナ加速からストームをためて大量のトークンを並べるゴブリンストームが登場、再び活躍を見せた。
サンプルレシピ
モダン
かつてのモダンにおけるゴブリンデッキはゴブリンの先達/Goblin Guideやゴブリンの奇襲隊/Goblin Bushwhackerを採用してライフを詰めることに特化したスライタイプが主流で、直線的すぎる戦略からかトーナメントシーンに現れることは少なかった。
その後、基本セット2021で人目を引く詮索者/Conspicuous Snoopが登場すると状況は一変。これ絡みの即死コンボを搭載した黒赤のタイプが登場してメタゲームに浮上するようになった。
サンプルリスト(アグロ型)
- 備考
- Modern League on 11/07/2023 5-0(参考)
- 使用者:fesbianleminist
- フォーマット
サンプルリスト(コンボ型)
初期型
- 備考
- MTGO Modern Champs #12182511 on 07/19/2020 12位(参考)
- 使用者:Bernastorres
- フォーマット
モダンホライゾン2後
- 備考
- Modern League on 01/05/2025 5-0(参考)
- 使用者:SayCheese_336
- フォーマット
ヴィンテージ
ゴブヴァンテージ、及びその発展形の食物連鎖ゴブリンが存在する。
Moxやブラック・ロータス/Black Lotusなどのヴィンテージ特有のマナ加速がこれらのデッキを旧エクステンデッドのものよりさらに凶悪に仕上げている。
レガシー
タイプ1.5からレガシーの移行に伴いゴブリン徴募兵/Goblin Recruiterは禁止カードに指定されたものの、メタの主流に存在している。
このデッキの活躍は、エクステンデッドでは禁止されたゴブリンの従僕/Goblin Lackeyと霊気の薬瓶/Aether Vialの力によるところが大きい。これらによってマナ・コストを踏み倒すことができるため、重量級の強力なゴブリンを使うことができる。このデッキに対抗するため、メインデッキに仕組まれた疫病/Engineered Plagueを採用するデッキも存在するほどである。
その驚異的なスピードにより、常にレガシーのトップメタ級に位置しているデッキであるが、ダークスティールで霊気の薬瓶が追加されて以来、デッキの基本構成がほとんど変化していない点も特徴的といえる。それでも非常にありふれた種族であるゴブリンは新カードが常に供給されており、デッキのスロットを獲得したゴブリンも少しずつ変化している。
デッキのメインカラーは赤として、もう1色タッチして対応力を上げる構築も一般的である。タッチする色によって以下のような特徴がある。
初期型
ローウィン後
イニストラード後
Jumpstart後
- 備考
- 使用者:samus_ssp
- Legacy Challenge #12179963 on 07/11/2020 4位(参考)
- フォーマット
パウパー
2色土地が乏しいこともあり、赤単で組まれる。
ゴブリンの戦長/Goblin Warchiefのように爆発力を持たせるカードや、ゴブリンの首謀者/Goblin Ringleaderのようなアドバンテージをとれるカードが軒並みアンコモン以上であることから複雑な動きはできない。そのため、デメリット持ちに目をつぶってもゴブリンの群勢/Goblin Cohortやモグの徴集兵部隊/Mogg Conscripts、モグの下働き/Mogg Flunkiesのようなマナレシオの高いクリーチャーが使用される傾向にある。軽いゴブリンを大量に並べたあと、ゴブリンの奇襲隊/Goblin Bushwhackerの全体強化から相手を殴り倒すのが理想的な流れとなる。噛み合った時は環境でも有数の速さを誇る。宝石の手の焼却者/Gempalm Incineratorなどもないため、除去に関しては基本的には火力頼みである。
モグの略奪者/Mogg Raiderとその同型再版であるゴブリンのそり乗り/Goblin Sledderも重要である。これでブロックされたクリーチャーを生贄に捧げて攻撃が通ったクリーチャーを強化したり、逆にブロックされたクリーチャーを強化してブロッカーを打ち取ったりと器用なコンバット・トリックとして働いてくれる。
ゼンディカーでゴブリンの奇襲隊を獲得したことにより大きく強化され、メタゲームの中心に位置していた。その後はカードプールの拡大により他のデッキの強化や新しいデッキの成立がある一方でゴブリンには目ぼしい強化が少なく、相対的に弱体化している。とはいえ、依然として赤単デッキとしてはバーンと並ぶ有力なデッキである。
パウパーの公式フォーマット化に伴ってゴブリンの手投げ弾/Goblin Grenadeが使用可能になり、このデッキを特徴づけるカードの一枚となった。その後も、ゴブリンの爆風走り/Goblin Blast-Runnerやゴブリンの墓荒らし/Goblin Tomb Raiderといった1マナの強力なゴブリンの参入によって微妙に強化されている。
また、授業初日/First Day of Classを使った無限頑強コンボデッキに、ゴブリンシナジーを組み込んだものが存在する。そちらについてはゴブリン頑強および無限頑強を参照のこと。
初期型
- 備考
- Pauper Event #469719 on 07/19/2009 3rd Place(参考)
- 使用者:sfenixw
- フォーマット
- 備考
- Pauper Challenge #749533 on 12/05/2009 1st Place(参考)
- 使用者:Archer.
- フォーマット
- 備考
- Pauper Daily #8324212 on 05/28/2015 4-0(参考)
- 使用者:cspickle
- フォーマット
トークン型
- 備考
- Pauper Daily #7949816 on 02/08/2015 4-0(参考)
- 使用者:Naga_tsuki
- フォーマット
Goblin Tokens(Pauper) [15]
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トークン型(タルキール龍紀伝参入後)
- 備考
- Pauper Constructed League 5-0(2018/07/11)(参考)
- 使用者:Dussilek100
- フォーマット
公式フォーマット化後
- 備考
- MTGO Pauper Challenge #11947863 (2019/Aug/18) 7位(参考)
- 使用者:punninglinguist
- フォーマット
イクサラン:失われし洞窟参入後
- 備考
- Pauper League on 07/06/2024 5-0(参考)
- 使用者:GiuxGobbo
- フォーマット
主なゴブリンデッキ
脚注
- ↑ 2020 Mythic Invitational Metagame Breakdown/2020ミシックインビテーショナル メタゲームブレイクダウン(MAGIC.gg 2020年9月9日 Frank Karsten著)
参考